定価:3,500円(税込)
当写真集は、塩竈フォトフェスティバル2022写真賞大賞【審査員 おおうちおさむ(アートディレクター、グラフィック・デザイナー/ナノナノグラフィックス)、大橋麻里奈(アートディレクター/ロッキングオン)、菊田樹子(インディペンデント・キュレーター)、佐藤正子(キュレーター/株式会社コンタクト)、津田直(写真家)、平間至(写真家)50音順、役職は2022年当時】の副賞として制作されました。
淵上裕太は約10年にわたり、東京の路上を歩き、気になった人々に声をかけてポートレートを撮影してきました。フォーカスされるのは人であり「撮影場所はどこでも良いと思っていた」という淵上は、次第に上野公園に魅了され毎日のように足を運ぶようになります。
「その公園は、家族連れ、カップル、芸大生、女装、路上生活をする人々など、多様な人々が交錯し共存する、東京の中でも特別な場所でした。
公園の真ん中にある不忍池の蓮は、季節の変化を通じて生と死のリズムを感じさせ、僕の心を引き込んで離しませんでした。」
当写真集には、コロナ禍がスタートして間もない2020年3月から、2023年5月までの間に撮影された作品が収録されています。淵上は、花見の名所、また動物園や美術館などを有する観光地としても知られるこの公園にじっと目を凝らし、今を生きるさまざまな人間のあり様や生きざま、そして大都市・東京に横溢する生命の息吹を丁寧に掬い上げています。写真賞受賞後も撮り続け、完成した1冊です。ぜひ手に取っていただけたらと思います。
淵上裕太 Fuchikami Yuta
https://fuchikamiyuta.com
1987年 岐阜県可児市生まれ
2014年 名古屋ビジュアルアーツ写真学科卒業
2015年 トーテムポールフォトギャラリーに参加
現在、東京在住
賞歴
パブリックコレクション