定価:3,000円(税抜)
当写真集は、塩竈フォトフェスティバル2018写真賞大賞【審査員 秋山伸(グラフィック・デザイナー、パブリッシャー/edition.nord)、菊田樹子(インディペンデントキュレーター)、齊藤晶(A&R、ディレクター/エイベックス・ミュージック・クリエイティヴ株式会社)、佐藤正子(キュレーター/株式会社コンタクト)、鈴木理策(写真家)、平間至(写真家)*50音順、役職は2018年当時】の副賞として制作されました。
大切な誰かを失っても日常は続いていく。生命は循環するという歴然とした事実と、言葉にはならない感覚の間を写真でつなぐ。塩竈フォトフェスティバル写真賞史上最年少の受賞者となった田近夏子さんが撮影時から「本」という形で表現したかったという作品が、いよいよ写真集になりました。
「夏が始まる頃、実家の愛犬が亡くなった。
息を引き取った場所はお風呂場。
其処は3歳の私の目の前で祖父が亡くなった場所だった。
前日までいたその場所から連絡が入る。
「30分程前に亡くなりました」。
母からのメールを見たそのとき、幼い頃の曖昧な記憶と今回の出来事が、このお風呂場を通して重なり交わっているように感じた。
お風呂場の湿気を帯びた空気の中でシャッターを切っていると、晴れた太陽の下にいる時よりも、ペタペタとした感触が生と死を身近に思わせたーーー」
(写真集の作家ステートメントより抜粋)
田近夏子 Tajika Natsuko
1996 岐阜県生まれ 現在、東京都在住
東京工芸大学芸術学部写真学科卒業
賞歴
個展
グループ展